急に目の前が真っ暗になって、気がついたら倒れていた
朝礼や満員電車で意識を失ったことがある
失神は、経験した本人にも周囲にも大きな不安を残す症状です。
多くは命に関わらないタイプですが、なかには心臓の病気による危険な失神が隠れていることがあり、見分けがとても重要です。
このページでは、失神の主な原因や、危険なサイン、受診の目安についてわかりやすく解説します。
失神とは
失神とは、脳への血流が一時的に減ることで、短時間(多くは数秒〜数分)意識を失い、その後自然に回復する状態をいいます。
「気を失う」「気絶する」と表現されることも多い症状です。
倒れたときの状況や前後の様子が、原因を見分ける大切な手がかりになるため、可能な範囲で覚えておく(周囲の人に聞いておく)ことが役立ちます。
失神の主な原因

- 神経の反射によるもの(血管迷走神経性失神など)
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失神の中で最も多いタイプです。長時間の立ちっぱなし、強い痛みや緊張、人混み、朝礼、採血などがきっかけで、血圧と脈が一時的に下がって起こります。倒れる前に、気分不良・冷や汗・目の前が暗くなる・耳が遠くなるといった前ぶれがあることが多いのが特徴です。
- 起立性低血圧によるもの
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立ち上がった直後に血圧が下がって起こるタイプです。脱水、加齢、薬の影響などが関係します。
- 心臓が原因のもの(心原性失神)
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不整脈(脈が極端に速い・遅い)や心臓の構造の病気によって、心臓から送り出す血液が急に減って起こる失神です。前ぶれなく突然倒れる、運動中に倒れるといった特徴があり、命に関わることがあるため、最も見逃してはいけないタイプです。
危険な失神のサイン

次のような特徴がある場合は、心臓が原因の失神の可能性を考え、早急に循環器内科を受診してください。
- 前ぶれなく突然意識を失った
- 運動中・労作中に倒れた
- 横になっている・座っているときに起きた
- 動悸や胸の痛みのあとに倒れた
- 家族に突然死した方や、若くして心臓病になった方がいる
- 健診で心電図の異常を指摘されたことがある
逆に、「立ちっぱなしのあと」「痛みや緊張のあと」「前ぶれがあった」場合は、反射による失神のことが多いとされています。ただし自己判断は禁物で、一度でも失神した場合は原因の確認をおすすめします。
失神しそうになったら(前ぶれを感じたら)
気分不良や目の前が暗くなる感じなど、前ぶれを感じたら、その場でしゃがむ・座る・横になることが最も大切です。倒れて頭を打つなどのけがを防げますし、横になることで脳への血流が回復しやすくなります。
我慢して立ち続けるのは危険です。「倒れそう」と感じたら、恥ずかしがらずにその場で姿勢を低くしてください。
受診と検査について
失神の原因を調べるには、次のような検査が役立ちます。
- 心電図(不整脈や心臓の異常のチェック)
- ホルター心電図(発作的な不整脈を捉えるため)
- 心臓超音波検査(心臓の構造や動きの確認)
- 血圧測定・血液検査
受診の際は、「いつ・どこで・何をしているときに」「前ぶれはあったか」「意識がなかった時間」「けいれんの有無」などを伝えられると、診断の大きな助けになります。目撃した人がいれば、様子を聞いておきましょう。
こんなときは受診を
- 一度でも失神したことがある(とくに原因がはっきりしない場合)
- 前ぶれなく倒れた、運動中に倒れた
- 失神を繰り返している
- 動悸や胸の症状を伴う
- 倒れて頭を打った
失神は「たまたま」「疲れていただけ」と片付けられがちですが、原因を確認しておくことで、危険なタイプを見逃さず、繰り返しを防ぐ対策もとれます。
まとめ
失神の多くは神経の反射による心配の少ないタイプですが、前ぶれのない失神や運動中の失神は、心臓の病気が隠れている可能性があり、確認が欠かせません。
一度でも気を失ったことがある方、繰り返している方は、放置せず循環器内科にご相談ください。心電図などの検査で原因を調べ、適切な対応をご提案します。

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