提携クリニック:川崎駅前プライベートクリニック 詳しくはこちら >

帯状疱疹

帯状疱疹

帯状疱疹は、水痘(みずぼうそう)ウイルスが原因で発症する病気です。子どもの頃に水痘にかかった後、体内に残ったウイルスが再活性化することで発症します。

  • ウイルスの再活性化について
    水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)は、初感染後、神経節(体の神経にある集まり)に潜伏します。このウイルスが免疫力の低下によって再び活性化され、皮膚や神経に影響を及ぼします。
  • 感染性について
    帯状疱疹は、発疹ができている間は感染力があり、特に免疫が弱い人に対して水痘がうつる可能性があります。接触を避けることが推奨されています。

帯状疱疹の症状

  • 初期症状
    • 帯状疱疹の最初の様子は、ピリピリした痛みや違和感です。この症状は通常、皮膚にまだ目に見える発疹が出る前に現れます。
  • 発疹と水疱
    • 数日後、痛みのある部位に赤い発疹が現れ、それが少し水疱になります。
  • 痛み
    • 痛みは軽度から重度まで様々であり、神経痛のような激しい痛みが伴うこともあります。この痛みは「帯状疱疹後神経痛(PHN)」として知られ、特に高齢者に見られることが多いです。

帯状疱疹の原因

帯状疱疹の原因は、水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化です。このウイルスは初感染である水痘の後、体内の神経に潜伏し続けます。

帯状疱疹のリスク

免疫力が低下すると、ウイルスが再活性化します。リスクが高まるのは、加齢、ストレス、病気、免疫抑制薬の使用などです。

  • 年齢
    50歳以上の人は特に発症リスクが生じます。
  • ストレス
    過度な精神的・身体のストレスも免疫機能を弱め、ウイルス再活性化のリスクを高めます。
  • 病気や薬
    がん治療(特に放射線療法や化学療法)、HIV感染症、万が一のステロイド使用も帯状疱疹のリスクが高まります。

帯状疱疹の治療と予防

治療方法

  • 抗ウイルス薬
    • 帯状疱疹の治療には、抗ウイルス薬が用いられます。早期に治療を開始することで、症状の重篤化を防ぎ、回復を早めることが期待できます。
    • 帯状疱疹後神経痛については、特化した薬を用いられることがあります。
  • 局所治療
    • 水疱の感染を防ぐために、清潔を保つことが重要です。また、冷湿布を使用して炎症を抑えることも効果的です。

予防方法

  • ワクチン接種
    • 帯状疱疹を予防するためのワクチンが有効です。 特に50歳以上の成人に推奨されており、ワクチン接種により発症率を大幅に減らすことができます。
    • シングリックス:日本では「シングリックス」というワクチンが主に使用されています。このワクチンは2回の接種で高い効果が得られます。
  • 免疫力の維持
    • 健康的な生活習慣を維持することで、帯状疱疹のリスクを減らすことができます。
    • 栄養バランスの取れた食事は、免疫機能を維持する上で重要です。
    • 十分な睡眠とストレス管理が大切です。

合併症

  • 帯状疱疹後神経痛(PHN)
    • 帯状疱疹の治癒後も、神経痛が続きます。この状態は「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれ、高齢者に多く見られます。
    • 持続期間:PHNは数ヶ月から数年続くことがあり、生活の質に大きな影響を与える可能性があります。
  • その他の合併症
    • まれに、視覚や聴覚に支障が出る場合があります。神経系に障害が出る事もあります。

帯状疱疹は、免疫力の低下がリスクを高め、特に高齢者が影響を受けやすい病気です。早期の治療が症状の重篤化を防ぎ、合併症のリスクも減らすため、症状に気づいたらすぐに医療機関を受診しましょう。予防にはワクチン接種が有効です。自身の健康を守るため、早めの対策と継続的なケアを心がけましょう。